中国について一席打てと言われたNoheです。まあ、某所でジャンルがTextと書かれましたし、たまにはテーマを持って書いてみるのもいいでしょう。みなさんもニュースなどで知っている情報がほとんどかもしれませんが、私の主観でまとめてみます。
みなさんは中国についてどのような印象を持っていますか?
歴史と伝統の国?
発展著しい21世紀の星?
日本と何かと衝突する覇権国家?
まあ、どれもそれなりに正しいと思うのですが、現状の中国の未来はそれほど明るくはないです。それは、以下の大きな3つのリスクを抱えているからです。
・貧富の差の拡大
・環境問題
・汚職の蔓延
それぞれざっと見て行きましょう。
貧富の差は、改革開放以来の経済成長によってどんどん拡大しています。まず、都市部と農村部の差です。2004年のデータなのですが、都市部の平均年収がおよそ10000元で、農村部が3000元です。既に所得の差が3倍もあるのです。この傾向が加速することはあっても、溝が埋まることはないでしょう。
なお、1元はおよそ15円と計算すると楽です。正確には人民元は対ドル相場で1ドル=8元程度になっています。昨年変動相場制に移行しましたが、大きく変化するシステムにしていないので、ものすごく緩やかな元高傾向があるだけです。
第二の差は、成功者と一般大衆の差です。年収で8万元以上得ている層が増えつつあります。これは事業に成功した場合もそうなのですが、国際的に通用する高い技能を持っている人の場合もあります。なお、現在の中国の大卒の初任給は1000元から2000元。この時点で都市部の平均所得を上回っています。現在の中国はアメリカと同じく流動性の高い雇用状況ので、不満がある人間は簡単に職を移って行きますので、能力があり欠かすことができない人材だということを示すことができれば、給与はかなり上がっていくようです。
この収入の差は、当然ライフスタイルの差を生みます。特に、電化製品などは顕著でしょう。人民元は、経済の実態以上に安くおかれており、これが中国の競争力の源泉のひとつになっているのですが、当然に輸入の際には不利に働きます。電化製品、特にIT機器などの高度な電子機器は、国際的に大きな価格の差がないですので、購買力平価で考えたときには中国国内ではかなり割高になってしまうのです。先ほど例に挙げた年収10000元ですが、日本円に直せばたった15万円です。これでは5万円パソコンでも買うのはかなり大変です。つまり一般大衆が買える電子機器はかなり限られており、日本の高度経済成長期のように「三種の神器」的にみんなが同じものを買う、という状態にはなっていないということです。
先ほど購買力平価というのを引き合いに出しましたので、私の周りでの金銭感覚をご説明しましょう。中国国内では食と衣は安く済むのですが、服は買っていないので、食べ物を中心に。端的に言うと、5元で安食堂で飯が食えます。炒飯などのご飯ものや麺類がこの値段で行けますね。量はかなり多いです(ミスター・チン並み)。日本円だと300円~500円くらいの感覚だと思います。その店はビールは大瓶で6元です(無印の燕京ビール)。缶ビールの定価が安いのが2元ちょっとであることを考えると、1元が70円~100円というのはそんなに外していないと思います。しかし、前述の通り、1元は15円以下です。よって、中国の物価は日本の1/5~1/6程度となります。1/8という数字も聞いたことがあります。私の試算は北京のものなので、全国平均で言うとそんなものなのでしょう。なお、私は北京の東直門にあるホテルに滞在しています。東直門は地下鉄環状線の駅がありますので、東京なら山手線内ぐらいに思ってください。
まとめると、電子製品など国際的に流通しているものは、日本より8倍高い感覚になるということです。庶民はiPodなぞ買えんのです。自動車も同様ですが、年収10万元くらいになるとマイカーを買うようです。
ちなみに、今の北京は車だらけです。中国というと自転車大国というイメージを持っている方もいるかもしれませんが、今は自動車大国と言ってもいいでしょう。東京より多いかもしれません。道路もかなり整備されており、片側3車線の環状線が二環から六環の5重になっています(一環は存在しないみたい。おそらく紫禁城の外周がそれに当たる)。ともあれ、中国はモータリゼーションが物凄い勢いで進行しており、奥田経団連が中国に媚を売るのも已む無しといった感じです。しかし、自動車も庶民には高嶺の花。マイカーがない人間はタクシーを利用するしかないのですが、タクシーの値段は初乗り10元で、1kmごとに1.6元です。20分ぐらい乗って25元くらいですかね。笑えるのが、ヨーロッパでタクシーに乗ったときと数字の感覚があまり変わらないこと。1ドル=8元ですから、やっぱり物価が10倍くらいは違うのです。逆に、タクシーの値段の感覚は日本と大して変わらないわけですから、庶民でもそれなりに乗れます。そういうわけで、北京はタクシーだらけなのでした。私も常駐先まで毎日タクシーで往復です。通勤は非常に楽。
長くなったので、第一部完にしましょう。続く予定です。